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Cornami、SoftBank Vision Fund 2主導のシリーズC資金調達で6,800万ドル超を調達完了

量子レベルのセキュリティを実現する「プライバシー保護型コンピューティング」が、データインテリジェンスとクラウドセキュリティのゲームチェンジャーに ――
2022年5月17日、カリフォルニア州キャンベル発。
「コアの津波(tsunami of cores)」を意味する名を持つCornami, Inc.は、SoftBank Vision Fund 2主導によるオーバーサブスクライブ(超過応募)状態のシリーズCラウンドで、6,800万ドル超の資金調達完了を発表した。このラウンドには、Impact Venture CapitalおよびOctave Venturesが主要投資家として参加し、既存投資家およびインサイダーの支援に加え、Applied Ventures, LLCによる以前発表済みの戦略的投資も含まれている。
Cornamiは、ソフトウェアで定義された次世代型の「TruStream® コンピュテーショナル・ファブリック」アーキテクチャを開発しており、性能を損なうことなくスケーラブルに拡張できるリアルタイムコンピューティング環境を実現する。同社独自の技術は、消費電力とレイテンシ(遅延)を大幅に削減しつつ、エッジからクラウドに至るまで、現代の巨大データセットに対して圧倒的なスケーラビリティを提供する。特に注目すべきは、暗号化データセット上で量子セキュアなプライバシー保護型コンピューティングを実現する「完全準同型暗号(FHE)」を加速させる点であり、これはクラウドセキュリティの要となる技術である。
FHE(完全準同型暗号)は、暗号化されたデータに対して任意の演算を実行できる機能を持ち、クラウドコンピューティングにおける最大の課題の一つ――「使用中データの復号化」という脆弱性に対する極めて優雅な解決策を提供する。FHEを用いれば、基となる機密平文データは常に暗号化されたままであるため、高額な情報漏えいやサイバー犯罪のリスクにさらされることがない。言い換えれば、「計算環境が侵害されることを前提にし、データそのものを守る」という発想である。
現代のインターネット主導経済では、データ量が増え続けている。
